コロナ困りごと相談会in調布にかかわって
多摩地域7市でリレー式に行われてきた、府中派遣村発のコロナ困りごと相談会の8回目が調布でも開催されました。
私はサポーターとして、受付から最後に出口を出られるまで、お話を伺ったり、対応について漏れがないか確認したり、ご希望に合わせて食料を調整、提供したりといった役割を担わせていただきました。初めての経験でしたが、本当にひと言では言い尽くせないくらい勉強になった2日間でした。その人にとって何が一番の支援になるかは、簡単には答えが出ないことも多々ありますが、伴走者がいることで、一歩でも二歩でも解決に近づくことができます。市役所や社協の職員は、日々、そういう業務を忍耐強くやっているのだなと、その苦労と尊さを実感した2日間でもありました。
同時に、支援を必要としながら、利用に抵抗を感じる人が多いことも分かりました。今回担当した方の中にも、「やっぱりやめておこうかな」「私なんか行ってもダメかな」「弁護士に相談しても、ダメって言われたら終わりだしやめとく」と、何度も何度も迷われる方が何人もいらっしゃいました。「自己責任」という最終宣告を受けるかも知れないという恐怖心でしょうか。相談会場に向かって歩き始めてくださった時には、それだけで課題解決に近づいた!と嬉しかったですし、何としてもお困りごとが一つでも減るように力になりたいと思いました。きっと市役所に行こうか迷っている方も多いのだろうと思うと、相談窓口まで来られた方とは「よくここまで来られましたね」と、まずそのことを喜び合いたいものです。
私自身、市役所に提出する書類などがとても苦手で、先日も「あと未提出は議員だけなのですが…」と課長が直々に控室に来てくれるという、大変恥ずかしいことがありました。そんな簡単なこと…と思われることがハードルとなり、支援への道を阻んでいることがあります。今回は、ある相談者の方が長く苦しんできた課題から解放されるために、スタッフがある書類を郵便局から発送するお手伝いをしました。「郵便局に行き、必要な用紙を出してもらい、決まった文言を書き写して発送する」という作業が容易ではないその方にとっては、付添いや代筆は必要な支援でした。最初に行った支局で本局でしか扱っていないと言われ、心折れて「日を改めようか」と提案する私に、「できれば今日行って済ませたい」と後押ししてくれたのは、ご本人でした。最初は相談を受けることにも抵抗を示していたのですが。ずっと大きな心の重荷だったのでしょう。
相談者は自治体をまたいで来られました。かえって住んでいるところの近くだと相談しにくい、相談員に知り合いがいるかも知れない、相談しているところを見つかったらどうしよう…困りごとの内容によっては、そんな心理が働くこともあります。だからこそ、自治体をまたいだ市民のネットワークで、融通と小回りの利く困りごと相談会が、行政のセーフティーネットの網目をさらに細かくするためにも重要な役割を果たしてきているのだと思います。
一度相談会が開催された多摩市や八王子市では、2回目が予定されています。お知り合いでお困りごとがあるのでは?とピンときたら、他の自治体で開催されている相談会の情報もぜひお伝えください。調布からもスタッフが参加し、そこで対応しています。