川崎市子ども夢パークは夢がいっぱい
少し前になりますが、26市の生活者ネットワークの市議仲間と一緒に川崎市にある子ども夢パークの視察に行きました。「ケガと弁当自分持ち」のプレーパークです。日本で初めて子どもの権利条例を策定した川崎市が、子どもたちと一緒に作ったその条例にもとづいて作った子どもたちの居場所でもあります。
施設の入り口にも中にも、しっかりと条文が掲げられていて、大人たちに条例の理解、子どもの権利への理解を求めています。
ちょうど雨の後だったこともあり、広場はいい具合にドロドロ。足場はぬかるみ、井戸水で作ったウォータースライダーもかなりいい感じです。市長さんも滑られたとか。次に行く時には着替え持参!
いい素材が揃ってます。ヤマモモの実も使い放題。
コロナ禍でも子どもたちが自分で考えてしっかり感染症対策をして開催したお祭り。自分たちで設定した税率でちゃんと収めた税金で、新しい遊具を設置しました。
子どもの権利条例策定を所管した部署のうち、生涯学習推進課が「いつでも、どこでも、だれでも学べる学校教育以外での学習権の保障」「学校教育にこだわらない生活からの学び」を提案したそうです。それに対し、教育指導課からも「学校に行けないで苦しんでいる子どもを学校教育の縛りから解放し、いたるところが学びの場だという考え方を認める必要がある」という発言。そうして今の条例が生まれたのは、まだ教育機会確保法の影も形もない、今から約20年前のことです。
ここを立ち上げた西野さんは、最初は学校をお休みしている子どもたちを集めて多摩川で遊んでいたそうです。そんな「たまりば」の活動は、「大人が平日に子どもを集めて遊んでいる」と、当初は学校からも行政からもにらまれていたとか。でも西野さんは、学校に行けず元気を失っていた子どもたちの目が生き生きとしているのを見て、この活動は間違っていないと確信されたそうです。
いつも子どもたちの気持ちを受け止め、仲間としてプレーパークで活動している西野さん。その西野さんもビックリしたというエピソードを話してくださいました。条例策定を目前に控えたある日、一緒に策定作業をしてきた子ども委員会の子どもたちが突然部屋に入ってきたそうです。そこで子どもたちの口から出た言葉は、川崎市の母子手帳に記載されています。
まず、おとなが幸せにいてください
おとなが幸せじゃないのに子どもだけ幸せにはなれません。
おとなが幸せでないと、子どもに虐待とか体罰とかが起きます。
条例に「子どもは愛情と理解をもって育まれる」とありますが、
まず、家庭や学校、地域の中で、おとなが幸せでいてほしいのです。
子どもはそういう中で、安心して生きることができます
大人の気持ちをちゃんと見ている子どもたちとまっすぐに向き合い、子どもの本音を受け止めている西野さん。調布の大人と子どもの関係もそうでありたいと思いました。外だったので、一瞬だけマスクを外して。次は息子と一緒に行きたいと思います。