5/14(木)調布駅前広場整備計画について全員協議会開催
調布駅前広場の整備計画について、計画図が固まったということで、全員協議会が開催されます。
(ページ下部に当日資料があります。)
駅前広場の思い出
駅前広場整備については、これまで紆余曲折ありました。タコ公園閉鎖、樹木伐採・移植、地下駐輪場計画中止、ラグビーWCの際の社会実験としてのイベント開催…。皆さまにとっては、どんなことが一番の思い出でしょうか。公民館や図書館、噴水、くすのきサロンがあった頃を思い出される方もいるでしょう。
私には、タコ公園閉鎖の時のことがたびたび思い出されます。閉鎖時には、緑と公園課の計らいでお別れの会が催され、2000人が集まりました。当時まだ幼稚園児だった息子は、タコの滑り台が大好きでした。幼稚園の帰り、今日はお別れの会があるから行かないかと声をかけましたが、「悲しすぎるから」と行きたがりませんでした。日が変わって公園を訪れた時には、もう中に入れなくなっていました。息子は「何でタコをこわしちゃうんだ」と公園の外で泣いていました。遊びに行くたびに公園閉鎖の日が記載された張り紙を見て、息子にもそのことは伝えていましたが、やはり辛い別れでした。親としてもっとできることがあったのではないかと考えさせられる出来事でした。
行政の役割とは
行政は計画を立て、計画通りに進めなければならない立場です。その一連のプロセスの中で、市民に「計画」を公開できるのは、内部でかなりの議論や調整が進んだ後。予算化の目処も立っています。しかし、それでは市民の思いは追いつかないのです。まして子どもは情報提供の対象とも認識されていないのではないでしょうか。「ある日突然ほぼ決まったことだと知らされ、意見を言っても聞いてもらえない、ただただ行政が計画した通りに進められるのを指をくわえて見ているだけ」そのような無力感にとらわれることがあります。市民の税金を使い、市民のために行う事業なのに、そのようなことで良いわけがありません。計画を立てる段階からの市民参加(つまり「市民参画」)、分かりやすい情報提供を生活者ネットワークはずっと主張しています。
駅前広場整備の教訓を生かして
残念ながら、調布駅前広場整備への市民参画や情報提供には課題がありました。しかし、樹木撤去に反対する市民からの署名など声が上がり、改善もさまざまなされてきています。南口のバスロータリーも縮小されました。新型コロナの影響で一部計画通りに実施できなかったところもありましたが、市民参加の機会や形式にも工夫が重ねられました。街路樹では、シンボルツリーのイチョウ、ユリノキ、記念樹のケヤキ、ウメも残り、アオギリは次世代の若木を育てるという形で保全を図っています。蓮慶寺通りには百日紅、西調布駅前にはイロハモミジが移植され、元気に根づいています。市民の声が届いた結果だと思います。
調布市の方々にとっては当たり前のこととなっているかも知れませんが、これほど大きな広場がある駅前は珍しいことです。市民活動が盛んな調布市で、これからこの広場がどのように整備され活用されていくのか楽しみです。紆余曲折があったとは言え、こういった大きな計画を進める際に大切にするべきことは何か、行政は市民を知り、市民は行政を知るきっかけになったのではないかと思います。その教訓をこれからの駅前広場のしつらえ部分にも、完成後の広場活用にもしっかりと生かし、活気のある駅前広場となるよう全員協議会で質疑を行いたいと思います。