避難所開設訓練(第三小学校)に参加
市内の4つの学校で順次行われた避難所開設訓練の最後、第三小学校での訓練を視察しました。第三小学校では、昨年の台風19号の際に多くの避難者が集まり急遽教室も開放しました。結果的に、避難者数は体育館の定員796人を大きく超えて、およそ1200人くらいだったと思われます。
まずは門の開錠。門は北、東、南の3か所がありますが、避難者の多くが南のがけ下から来るからでしょうか、南門を一番に開けるようです。市職員の用務員さんが担当しますが、門の外から手を入れて南京錠を外すのは難しそうでした。暴風雨に見舞われてからではさらに難しくなるのではないかと心配です。とにかく暴風雨になる前に、開けやすい門を一番に開け、外から開けにくい門は中から開ける方がいいでしょう。
体育館の近くにあるメインの備蓄倉庫です。三小では昨年の経験を教訓に、スタッフが一目でわかるベストを購入して倉庫に入れてあります。昨年、避難者とスタッフの見分けがつかずに混乱が生じたために作ったそうです。
倉庫には備蓄品の一覧や場所などが掲示されています。
次に、体育館で段ボールの間仕切りとベッドの設置訓練を行いました。床に3.3㎡のスペースを示すロープを張って、
間仕切りとベッドを設置します。感染を防ぐために、家族ごとに仕切られたスペース1つを使用します。
床の上に寝転ぶのではなく、段ボールベッドを使うことも感染防止につながります。
検証の結果、三小の体育館には25部屋設置できることが分かりました。それでも間仕切りと間仕切りの間のスペースは狭く、作業や通行に十分なのか、再確認が必要でしょう。25部屋ということは、ひと家族4人として100名ですので、通常の収容人数796人の8分の1です。
6月の一般質問への答弁では、昨年の避難者数6000人(受付をできなかった避難者もいたので実際の数字はさらに大きい)は収容できる見通しだということでしたが、実際に設置してみて、かなり減ってしまうことが分かりました。教室の収容可能人数など、できるだけ早く算出して、市で準備できる避難所の収容人数を公表する必要があります。
後半は市が提携を結んだサイボウズの柴田さんから、システムについての説明とデモンストレーションがありました。受付時に避難者がQRコードの読み取りを行うことで、避難所の混雑状況を把握し、HPに状況がアップデートされます。避難者への対応とともに、これから避難するへの情報提供、まだ市内全域の避難状況を把握することができます。スマホを使われない避難者、雨風の中避難してきて大変な状況の方、さまざまいらっしゃるでしょうけれど、小さな協力が集まることで防災効果が上がることが期待されます。
サイボウズさんのHPで実証実験が行われていますので、ご覧ください。(こちら)
受付の訓練には、学校の先生方もご協力くださいました。多くの業務に加えて教室の消毒作業もまだ残っている中、ご協力くださってありがとうございました。
訓練の情報は新聞やテレビでも報道されました。まだ梅雨も明けていませんが、台風の季節はもう迫っています。コロナ禍における安全な避難には、可能な限り避難所以外の避難場所を確保しておくこと、防災グッズにマスクや消毒液、体温計などを追加しておくこと、どこで情報を得て、どのタイミングで次の行動に移るかタイムラインを作成しておくことがとても重要です。
こちらでも情報をまとめていますので、参考にしてください。