【留保地⑨】協議内容はほぼ黒塗り

調布市は、2023年にFC東京から練習場移転の打診があってから2025年8月に公表するまで、市民不在の密室協議を2年間続けていました。8月10日に味の素スタジアムで流れた移転後のイメージ動画を見ると、かなり設計も進んでいたことが想像されます。実際、FC東京の提案書に示されている想定スケジュールを見ると、調布市の基本設計スタートは12月ですが(12月議会で基本設計委託費が可決)、FC東京側では8月に設計を始めています。

そこで、どのような図面をもとに協議をしていたのか、図面および協議記録を情報公開請求しましたが、見事に真っ黒に黒塗りされたものが出てきました(同様のものが10ページほど出てきました。)
20250101-1020協議図面のサムネイル

協議内容は項目だけが公開され、中身は黒塗りです。

協議項目のサムネイル

非公開の理由は、このように記載されていました。

「市と国や東京都との協議内容及び、FC東京から提供された図面については、公表することによって円滑な協議や適正な意思決定が損なわれるおそれがあり、また協議過程の情報が確定した情報と誤解され市民及び関係者の間に混乱を生じさせるおそれがあり、これにより事業の継続が困難になることも想定され、相手方の事業活動の利益を著しく害する可能性があるため。」

まるで市民が誤解をして混乱することが最初から決まっているような書きぶりです。市民が誤解して混乱するのは、行政の説明が不足しているからですが、そうした行政側の説明責任を放棄しています。市民の理解不足のせいでFC東京に迷惑がかかるかもしれない、という文面には、調布市の市民への不信感とFC東京への忖度の姿勢が表れています。

すべての市民に開かれているべき公園という公共施設の内容を検討するプロセスで、行政と民間が市民不在の密室で協議し、その内容も市民にまったくの非公開にするという異常事態が起きていることには、もはや恐怖さえ感じます。

市民が主役のまちづくり。市の基本計画の3つの柱の1つです。その1つ目は「共創のまちづくりの推進」で、いわゆる市民ではなく、民間との連携、協働の推進です。しかし、たとえ民間と手をつないだとしても、目的は市民の福祉の向上のはずですが、そこを見失っています。そうでなければ、なぜ行政がここまで市民に情報を隠蔽し、市民の声をないがしろにできるでしょうか。