第3回定例会報告 総括質疑・上程時質疑・一般質問・委員会
去る9月28日、第3回定例会が終わりました。前年度の決算審議以外に、今年度3回目の補正予算、そして直前に国から下りることになった給付金などを支給するため、最終日に補正予算第4号が追加議案として上程され、審議しました。また、新議長のもとで進められた議会改革の一つとして、一般会計決算に対する総括質疑も行いました。
総括質疑
ゼロカーボンシティ宣言都市としての1年間の取組み、またコロナ禍の影響下にある子どもの「育ち」に対する支援の取組みへの総括を問いました。
上程時質疑(下水道事業会計)
数年前から下水道事業会計は公営企業会計化されています。当時建設委員だったため、これからこの会計をしっかりと審議することの重要性を感じていました。地下の見えないところで下水道管の老朽化が進んでいることは、時おり起きる道路の陥没で表面化しています。今後は、下水道管の管理や更新が大きな財政負担となる見通しのため、一般会計とは会計処理を別建てにすることになっています。下水道管の管理や更新に必要な経費を十分にプールしておくには、今後は下水道使用料の値上げも現実的な問題として考えていかなければなりません。(現在、調布市の下水道使用料は多摩26市内では安い方から2番目です。)一方、年間約500万をかけて電動式ポンプで水を送っているところを自然流下式にすることで、経費削減と脱炭素を進めるなど、工夫もされています。
一般質問
子ども基本法や東京都こども基本条例などにも子どもの権利の理念が反映され始めました。調布市の子ども施策や、その基本となる子ども条例も改めて見直す必要があると考えています。一般質問では、子どもの権利の中でも重要でありながら形にすることが難しい子どもの意見表明権や参加する権利について認識と取組みを進めるよう求めました。
委員会審査(文教委員会)
文教委員会では、生活文化スポーツ部と教育部の所管内容を審査します。下記の内容について質疑を行い、取組みをさらに進めるよう求めました。
・有機肥料のさらなる推進や新しい取組みへの支援
・香害周知の取組み(学校での周知や給食ガウンの洗濯用せっけんの貸出しは教育部で進めていますが、市全域での周知はまだまだです。健康被害に苦しむ方々からのお声を伝えるとともに、広く周知を図るよう強く求めました。)
・女性管理職を増やすための取組み(とにかく女性管理職が少なすぎます!)
・給食無償化と長期休暇中の給食提供(他自治体で始まっている給食無償化や学童給食を求めました。)
・就学援助案内の多言語対応
・学力格差を是正する取組みと居場所、相談支援(小学生の学力格差是正の取組みにも相談や居場所が必要な子どもがいるという視点での支援が必要です。)
・太陽の子の対象学年の周知と拡充(実際は4年生以上が対象ですが、学年を問わず、学びたい気持ちに応えるべきです。)
・特別な配慮が必要な中学生の個別支援計画書作成率の改善(60%前後で停滞している作成率の背景にある課題を明らかにし、教員の負担も考慮した上で、作成率を向上させられるよう必要なシステム改修を求めました。)
・作業療法士活用の周知と増員によるインクルーシブ教育推進(特別な配慮が必要な子どもたちの課題を的確に把握し、教員や保護者に必要な対応を提示したり、クラスの仲間に必要な対応を伝えることで人間関係を含めた周囲の環境調整にアドバイスをすることができるのが、作業療法士です。各校から依頼があれば派遣していますが、もっと活用が広がれば、教室がより安心な空間となり、インクルーシブ教育が進むでしょう。通級指導の後押しにもなるはずです。)