2020年度一般会計補正予算第5号に反対しました
今年度は新型コロナ感染症への対応のため、5月の臨時会で補正予算1,2号、6月の第二回定例会で3,4号、そして今回の第三回定例会で第5号が提案されました。
国からの地方創生臨時交付金8億4600万円余をはじめ、東京都からの補助金などもあり、コロナ対応や各基金の積立金以外にも、さまざまな事業への補正予算が含まれていました。可否の判断は難しいのですが、2点でどうしても賛成することはできないと判断しました。
①スクラッチ事業。例年年末に行われている商工会が運営主体となっている事業ですが、今年度は当初予算で組まれていた1500万円に1億円を上乗せして、補正予算4号で可決したプレミアム付商品券事業と合わせて市内の経済活性化を図るものです。プレミアム付商品券についてもいくつかの視点で反対をした経緯があり、それを拡大する事業として賛成することはできませんでした。また、スクラッチ事業そのものにもいくつか課題があります。詳しくは反対討論で述べています。
②今回、国から下りてきたコロナ対応の交付金(2回目)は、1回目のおよそ3倍。ところが、ひとり親家庭など、コロナの大きな影響を受けている市民への支援策が盛り込まれていません。しんぐるまざあず・ふぉーらむによると、シングルマザーの6割が収入減とのこと。コロナの影響を大きく受け、状況の改善が見込めない市民に対しては、継続的な支援が必要です。
新型コロナウイルスの影響に対する対応には、今後いつまでどれだけの財政負担が必要になるか分かりません。国や都から下りてくる交付金も市民が納めている税金です。国からの交付金だから、都からの補助金だからと、安易な使い方は許されないはずです。市が独自に実態調査を行い、しっかりと現状を把握することが重要です。
「行政は一部の声の大きい市民の意見だけを聞くわけにはいかない。声なき声にも耳を傾けなければならない」というのは、市民運動の声に対して行政がよく用いる文言です。このコロナ禍において、ぜひともその姿勢を貫いてもらいたいと思うのです。
2020年度一般会計補正予算第5号への反対討論