ひきこもりで悩む方のための講演会

ひきこもり状態で悩む方のための講演会・相談会に参加しました。基調講演は、実際に社会との接点を見失いそうになっている若者を合宿方式で支援している長岡さんのお話でした。

長期化するひきこもりの背景に、家族との依存関係があることが多いそうです。そこで、合宿方式でまず家族との分離を図るところから自立への支援をスタートするということでしたが、子どもと共依存関係になってしまう親に対しても、外からの支援が必要ではないかと思います。

私も第二次ベビーブーマーですが、内定を取れなかった時の絶望感、四年制大学を卒業しても就職できずフリーターの道を選んだ若者たちの失望や怒りなど、就職氷河期当時の重苦しい空気を思い出します。その後さらに就職難の状況は悪化しました。努力は報われるという方程式が崩れ、実学が重視される風潮の中、すぐに成果を出せる人材が求められ、勝ち組と負け組に分けられていきました。その中で、社会との接点を断ち切る道を選んだ若者が多くいたことは想像に難くありません。

内閣府の調査では、40~64歳の「広義のひきこもり」に該当する当事者の推計数は61万3000人。2015年度の調査で15~39歳のひきこもり当事者が54万人との結果がでていますので、合わせると100万人です。まずはご家族の方にこういう場に参加していただくことが大きな一歩だと思います。地域での支えも重要なポイントですので、今後も市の取組みに期待したいと思います。